水虫菌は正式名称は白癬菌というもので、人の皮膚に感染し水虫を引き起こす。スーパー水虫菌とは何なのか。教えてくれるのは帝京大学教授の加納塁さん。スーパー水虫菌は薬が効かず大増殖する。これらは耐性菌といって近年増加しているといい、治療しても改善しない症例が増えている。耐性菌は2018年には8カ国でしか確認されていなかったが、2025年には40以上の国と地域で確認されている。皮膚科で水虫と診断された約3800人の症例を調査した研究ではかゆみはわずか10%ほどだった。水虫菌は皮膚の表面から体に入るがこの時かゆみは起こらない。かゆみを感じるのは菌が皮膚の奥に入りそれを感知した表皮細胞がかゆみの信号を発した時だけ。多くの水虫菌は浅いところにとどまり皮膚から栄養を吸い取り続ける。水虫の推定患者数は約1700万人とされ気づいていない人が多数いるとされる。集まってもらった10人の水虫の薬の塗り方をチェック。結果は10人中8人が塗り方を誤解していた。症状のあるところだけ塗るというのが間違いだった。水虫患者の自覚症状の内部の皮膚を採取して検査してみると水虫菌が存在していた。そのため症状がない足の裏・側面・指の間・かかとなどの部分にも塗ることがポイント。もう1つのポイントは、症状がなくなってからも薬を塗り続けることが大事。薬を塗っていると水虫菌の増殖が止まり症状が収まっていくが水虫菌は存在し続けているので放置すると再び増殖してしまう。完全に菌を追い出すには薬を塗り続けて皮膚の新陳代謝で菌を追い出す。症状が治まってから約1か月は塗り続ける必要があるとのこと。中途半端な治療を繰り返すと薬に強い菌が増えて耐性菌を生み出してしまう可能性もある。水虫予防のポイント。水虫菌が足についてもすぐに感染するわけではない。研究によると感染までには12~24時間の猶予がある。その間に足を洗うことで感染のリスクを下げられる。ゴシゴシ擦りすぎると皮膚が傷つき感染リスクが上昇してしまうので注意。現在のところ水虫の耐性菌は1つの薬が効かなくても別の成分の薬に切り替えて治療できる事がほとんどだが、複数の薬が効かない多剤耐性菌も僅かに確認されているので医師と相談しながら治療する。
