北海道旭川市で開催された氷彫刻の世界大会。制作に与えられた時間は40時間。取材した日は大会2日目で、残り23時間。全38組の参加者が巨大な氷を削り続けた。大阪から出場の氷彫刻師・島田佳明さんは、普段は4つ星ホテルの総料理長をしている。10回以上この大会に出場する常連で7度の入賞、最高3位という成績の実力者。今回は愛弟子の橋田耕平さんと共にペアで優勝を狙う。島田さんは「出場者の半分以上が優勝経験者なので、その人たちに勝とうと思ったら仕事そっちのけでやらないといけない」と話した。島田さんが今回手掛ける作品は、人魚とタツノオトシゴをモチーフにした繊細なデザイン。島田さんは大会2か月前から小さな模型を使って完成形のイメージトレーニングをしていた。ノコギリやドリルなど20種類以上の工具の中からチェーンソーで輪郭を作っていき、ドリルを使って人魚の表情を描く。仕上げた人魚を土台部分に載せるため、一度作品をバラバラにする。体力、気力、集中力が求められ、異常な寒さと危険が伴う過酷な大会。島田さんは「過酷です、正直。でもなんかやめられへん。しんどいです。でも楽しい」と話した。
