解説委員・佐藤庸介の解説。農林水産省は備蓄米の運用を見直すことを決めた。これでコメの価格高騰に歯止めがかかるのだろうか。政府備蓄米は6月末の時点で91万トン、ごはん用年間需要量の約14%。年間500億円規模の財政負担が生じている。今後のポイントはいつどのくらいの量をいくらの値段で備蓄米を売るか。江藤農林水産大臣はできるかぎり素早く対応できるように準備を進めると述べた。コメの流通に詳しい専門家は「農林水産省はコメ価格への影響を避けるという原則にこだわるあまり手を打つのが遅れて、むしろ価格への影響を大きくしてしまった」と指摘している。