真っ暗な福岡の夜空に現れたのは航空自衛隊の「C130」輸送機。那覇空港を飛び立ち、きのう午後6時半過ぎに福岡空港に着陸した。自衛隊とアメリカ軍が行っている大規模な実動演習「キーン・ソード」の一貫。防衛省によると、離島での戦闘で負傷者が出たことを想定し、医療体制の整った地域に搬送する訓練だったという。「キーン・ソード」はあすまで全国各地で行われ、防衛省の発表では日本側は陸海空自衛隊から隊員約3万3,000人と、艦艇約30隻、航空機約250機。アメリカは陸海空軍や海兵隊約1万2,000人と艦艇約10隻、航空機約120機が参加した。福岡県内では今月26日、自衛隊などが円滑に使えるようにする”特定利用空港”に指定された北九州空港でも海上自衛隊の多用途機が着陸したのが確認された。今回の演習では熊本空港や長崎空港に始めて自衛隊の戦闘機が着陸するなど、自衛隊施設ではない空港や港がかつてない規模で使われており、九州・沖縄の各地で自衛隊やアメリカ軍の活動が拡大している。