政治資金規正法の改正。自民党が提出した法案が衆議院を通過。法案はあす参議院で審議入りし、今の国会で成立する見通し。政治への信頼が揺らいだ激動の半年をどう見るのか、立憲民主党・安住国対委員長は「紆余曲折を経て衆議院の出口になった。議論は国会が終わっても延々と続くのではないか」と述べた。自民党案に賛成の日本維新の会は、野党側のそれぞれの控え室にシュークリームを差し入れ。共に審議に当たった理事らに謝意を示したという。衆議院本会議で採決に先立ち討論が行われた。自民党・山下元法相は「(自民党案は)各党・各会派からの提案を真摯に受け止め、事態の再発を防止するとともに政治資金の透明性を確保する内容だ」、立憲民主党・西村代表代行は「自民党案では政治資金パーティーを温床とした裏金づくりの根絶には全くつながらない」と述べた。自民党が、公明党と日本維新の会の主張を踏まえて、新たに修正した法案は、3党などの賛成多数で可決された。自民党案では、いわゆる「連座制」導入のため、収支報告書の確認書作成を議員に義務づけ、パーティー券購入者の公開基準額を5万円を超えるに引き下げるなどとしている。各党の反応。自民党・茂木幹事長は「改正案は各党の提案の中でも取り入れられるものはできるかぎり取り入れた。引き続き高い緊張感を持って、参議院の審議を進め、できるだけ多くの賛同を得てこの国会での成立に万全を期したい」というコメントを出した。公明党・石井幹事長は「ほぼわが党の主張通りの中身になったので大きく評価したい」、日本維新の会・馬場代表は「今回の中身で十分納得しているということではない」、立憲民主党・泉代表は「自民党の修正案では政治改革不合格」、共産党・田村委員長は「自民党が“裏金事件”から逃げ切りを図るための法案」、国民民主党・玉木代表は「恥を知れ。ザル法だ」、れいわ新選組・大石共同代表は「“裏金維持法”と受け止めている」と述べた。今夜、岸田総理大臣は「参議院での審議はこれから。約束した政治資金規正法の改正を確実に実現するために緊張感をもって取り組んでいかなければならない」と述べた。自民党の法案はあす参議院で審議入りし、今の国会で成立する見通し。