今日、先陣を切って総裁選への出馬表明を行ったのは、小林鷹之前経済安保担当大臣。小林氏は当選4回。「49歳の自分が派閥に関係なく、この場に立っている事実こそ、自民党が本気で変わろうとする象徴になる」と話し、党改革や政治改革をリードしていく考えを示した。ところが今日、記者会見に同席した議員24人のうち、最も多かったのは裏金事件の発端となった安倍派の議員だった。推薦を受ける安倍派議員への配慮からか、小林氏は先日、裏金事件で処分された安倍派議員らについて「挙党一致で取り組まないと国難を乗り越えるのは難しい」などとして処遇する考えを示している。この件について小林氏は「党で正式に処分をされていない議員も役職を外されているので、国民の一定の理解を得られた時点で適材適所の人事を行うことが大切」と語り、発言を微修正した。これまでのところ自民党総裁選には11人が立候補に意欲を示しているが、同じ40代の候補としては小泉進次郎元環境大臣も注目されている。小泉氏には刷新感のある「選挙の顔」になり得るとして、党内から待望論が出ているほか、菅前総理の意中の候補といわれているが、本人は総裁選の対応について表では口を閉ざしている。40代という若さや、刷新感のある小林氏、小泉氏だが、党内からは自民党幹部が「無理でしょ。閣僚1回しかやったことない人間にいきなり総理なんで務まる訳が無い」と冷ややかな声も。立憲民主党も動きが慌ただしくなっている。自民党を批判するのは野田元総理。自民党の総裁選と同じ9月に行われる立憲民主党の代表選を巡り、千葉県選出の国会議員ら有志が野田氏に対し出馬要請を行った。その他、現職の泉代表は続投を目指し支援を呼びかける電話かけを行うなど、代表選に向けた駆け引きが激しくなっている。