佐賀県は水田で稲の苗を食い荒らす外来種の巻き貝「ジャンボタニシ」が大量に発生するおそれがあるとして、注意報を発表した。ジャンボタニシはスクミリンゴガイという南米原産の巻き貝で、昭和50年代に食用として国内に持ち込まれた。植えたばかりの稲の苗を食い荒らすため、農林水産省が有害動物に指定している。県は田植えが始まる時期にあわせてジャンボタニシの発生状況を調査しているが、今年は、平年の3倍以上の個体数が確認されたほか、田植えが始まった山間部の水田では、すでに苗が食べられる被害が出ているという。こうしたことから県ではジャンボタニシの発生について、県内では初めてとなる注意報を発表し、農家に対して対策を取るよう呼びかけている。ジャンボタニシは1度に300個を超える卵を産むなど繁殖力が強く、佐賀県では除去や駆除剤を散布することや田植え後の水深を1センチ程度に浅くすることなどを呼びかけている。