地方自治体にとっての最も大きな課題が人口減少の対策。浜田市の合計特殊出生率は1.64と全国平均を上回っている。その施策の1つとして全国から注目されているのが女性の移住促進サポート。中でもシングルマザーが暮らしやすい街を目指すという提案は、職員から出てきたボトムアップ型の施策。市の女性職員たちが女性に選べる街になるにはどうすればいいのかという勉強会を自主的に始めてくれたという。その成果の報告があり、地方は育児と仕事の両立がしやすいところで、加えて介護職の高齢化が進んでいるので、これをマッチングして正社員として介護の仕事についてもらい子育てしたらどうかという提案が職員からあったという。そのアイデアを皮切りに、病気の子供を預かってくれる病児・病後児保育室の設置や、子育て支援センターも新設。待機児童のゼロも達成。男性は家業を継ぐなどで地元に戻ってくる人もいるが、ソレに比べれば女性は一旦外に出るとなかなか戻らないということもあり、女性に選ばれる地域になれば男性との出会いも地元で出てくるなどと考えている。地方は課題が多いからこそ、それを改善していくことは人生にかけるに値するやりがいのある仕事だという。地方政治や地方自治体のことを民間の人は知らないし知る機会もないので、この度本を書いたのもこれを読んで「地方政治って面白そう」などと思う人が出てくれば嬉しいという。