1万円の新しい顔に沸く中、肖像画の渋沢栄一の出身地である埼玉県深谷市では悩みがあった。実は市は2年ほど前から若い番号の1万円札を「市のPR活動のためにほしい」と日本銀行に要望を出していたという。夜に行われるセレモニーで市民にお披露目したいと考えていたということだが、明確な返事がないままこの日を迎えていた。すでに数百万円の展示ケースも準備済み。そんな中、動いたのが深谷市長。求めるのは名前の「栄一」になぞらえた「Aの1番」。車に乗り込んで日本銀行に直談判へ。しかしその道中で日本銀行が新紙幣の贈呈先を発表し、深谷市に贈られるのは「Aの6番」となった。その後「A6」の紙幣は無事にお披露目された。展示ケースに飾られ、今後は市役所内に展示されるとのこと。