渋谷駅の大工事は東急から始まる。まずは白石が担当していた東横線地下化工事で渋谷駅にスペースを生み出す。そして山手線と銀座線に覆いかぶさる百貨店を解体する。ここで解体スペシャリストの山根高志が加わった。百貨店の下を通る電車を止めずに解体しないといけない。2013年、東横線渋谷駅の大工事が始まった。関わったのは1200人。そのころ、山根は焦っていた。銀座線と山手線の真上にある中央館の解析で衝撃の結果がでていた。特殊な構造で5蓋部分を切断すると、建物は耐えられず崩れてしまう。下から支える必要があるが、そんなスペースはないと言われた。その時、ある者が、吊橋だと考えればいいのでは?と言った。両脇からケーブルで引っ張り工事しようと真原聖二郎は提案した。山根らは各社に説明に回ったが「世界一難しい工事だ」と許可が出なかった。山根は、解析を重ね説得していった。2015年6月、中央館を吊る工事が始まった。2015年11月2日、中央館は完全にその姿を消した。山根は難しい解体工事をやり遂げた。
住所: 東京都渋谷区道玄坂1-1-1