先週金曜日、通貨の新時代をテーマにした次世代の金融カンファレンスが開催された。国内外の関係者が参加し、新しい通貨が社会や産業、文化の中でどう流通、活用されていくかなど議論が展開された。基調講演のためSBIホールディングス・北尾吉孝会長兼社長が登壇した。SBIホールディングスは2026年度第1四半期を目標に日本円建てのステーブルコイン「JPYSC」の正式発酵を目指すなど国内におけるステーブルコイン普及の先駆けだ。講演後、北尾氏にステーブルコインやデジタル通貨などがもたらす次世代の金融市場の展望を聞いた。価格安定性が高いステーブルコインや中央銀行のデジタル通貨などの新しい決済手段は個人向けのイメージを越え、企業間取引のインフラとして低コスト化、スピード性向上、自動化などを可能にし、利便性を劇的に高める。そうした中で北尾しは金融インフラが再設計される点を指摘した。北尾氏は「中央銀行のデジタル通貨はそんなに広がらないと思っている。貿易決済通貨としていくつかのステーブルコインが主力を占める。政府の役割はステーブルコインに対する許可を与えるか与えないかだと思う」と語った。アメリカではステーブルコインの裏付け資産のルールや発行業者の許可を定めたジーニアス法が成立した。既存の金融機関は警戒を強め、ステーブルコイン市場拡大で潜在的に最大6.6兆ドルの銀行預金の流出につながるとの試算もある。(米財務省)。日本では3メガバンクなどがステーブルコインを使った金融のデジタル化に向けて動き出している。
