激しく札を取り合い、畳の上の格闘技とも呼ばれる競技かるた。汗をにじませながら鋭いまなざしを向けているのは、宮崎大宮高校歌留多部の生徒たち。創部40年以上の歴史を持つ宮崎大宮の歌留多部。今月19日からかるたの聖地、滋賀県近江神宮で行われる全国高等学校かるた選手権大会、別名「競技かるたの甲子園」への切符を掴んだ。宮崎大宮の出場は5年ぶり。百人一首を用いる競技かるた。試合は取り札100枚の中から25枚ずつを自陣と敵陣に並べ、読み上げられる短歌の上の句を聞き、下の句の札を取り合う。競技かるたにとって大切なのは集中力。運動部と同じように水分と塩分補給は欠かせない。集中力だけでなく、瞬発力や札の位置を覚える暗記力など勝利を掴むためには様々な力が求められる。かるた部をまとめるのが、主将・後藤咲陽子さん。普段は笑顔いっぱいの後藤さんだが、試合がはじまると目つきが一変。3年生は、これまでの集大成をかけ、大舞台に挑む。