株主総会ではスティーブン・ヘイズ・デイカス新社長などの選任を含む会社が提示した議案は全て可決された。ポイントは代表権のある会長に創業家の伊藤順朗氏がついたこと。伊藤氏は、クシュタールの買収を巡る攻防で創業家による買収に失敗している。きょうの総会でも、その点を株主から指摘されると厳しい表情を見せた。伊藤氏への賛成率は数日後に発表されるが、その数字次第では求心力に影響がでないか気になるところ。一方、ライバルであるファミリーマート元社長の澤田貴司氏を社外取締役にした。実はセブンの創業家と深い関わりがある。イトーヨーカドーが91年に、当時のアメリカの親会社のセブンイレブンを買収した際、澤田氏は伊藤忠の商社マンとして買収の手伝いをしていた。その際、創業者の伊藤雅俊さんが澤田氏をそばに置いていたという縁もあり、澤田氏も伊藤氏の薫陶を受けたと話している。そこで今回、白羽の矢が立った。