3年前に来日し力士を目指して日々トレーニングに励むイスラエル人のヤルデン・ヤトコブスキさん。6時間のトレーニングの後は毎日楽しみにしている食事の時間。ヤトコブスキさんが力士に憧れたのは4歳の時、テレビで大相撲を見たのがきっかけ。ただ、イスラエルには相撲道場がなく、代わりに柔術と柔道を始め、いつか日本に行くことも考え、日本語や日本文化を学んだ。18歳からの3年間はイスラエルで義務となっている兵役に就き、退役後に日本に渡ろうと考えていた。新型コロナで日本への渡航禁止となり、コロナ禍でもモンゴル相撲を学んだ。2022年10月、24歳の時に来日。身長171cm、体重140kgのヤトコブスキさんは相撲部屋に稽古に行く機会もあった。相撲部屋に入門するための新弟子検査の受験資格は満23歳未満という年齢制限があり、スタートラインに立つことができなかった。現在27歳、イスラエルで蓄えていた貯金は底をつき、親からの仕送りで生活している。ヤトコブスキさんの夢を応援するのは実際に力士の体のケアをしている足立スポーツリハビリ専門往診センター・村松瞭さん。村松さんは「年齢制限があって入れないというのはかわいそうだというのが正直な気持ちだったが、そういうのも頑張って努力して各界に入る人がいたら、希望になるなというのは率直に思った」と話した。師匠がいないため動画サイトなどで「相撲のけいこ」を学び、練習に励んできた。ヤトコブスキさんはチャレンジを続ける理由について「この夢は本当に大切だから。軍隊やコロナで時間を失ったが、あきらめたくない」と話した。