熊本城の解体現場に密着。熊本城は安土桃山時代に加藤清正によって築城された城。加藤清正は槍一本で虎を倒したという逸話が残る勇猛な武将だが、城造りの名人としても知られる。熊本城は天守閣が攻められた記録はない。しかし、鉄壁の城を揺るがしたのが平成28年に起きた熊本地震。多くの石垣や櫓などが損傷し、戦後最大規模の文化財被害となった。熊本市は震災直後から復旧工事に着手。今回解体するのはその復旧工事の中でも最難関の現場・熊本城の宇土櫓。震災によって建物を支える基礎に大きなひびが入ってしまった。櫓全体は大きく傾き、このままでは倒壊の危険もあるという。そのため、建物を全てバラバラに解体し、元に戻すのがゴール。解体する部材は約4万点近くにのぼり、土壁の土までも全て再利用する。
熊本城の解体現場に密着。5か月ぶりに現場を再訪。この日、宇土櫓の中で最も重要な部材を解体するという。それが、松の柱2本。宇土櫓は約400年前に建ったといわれているが、専門家はその創建当初の柱ではないかとみているという。松の柱は経年劣化が激しく大きな亀裂が入っている。さらに、柱には貫という部材が通っていることに加え、梁とも接合しているため取り外しは一筋縄ではいかない。不用意に力を加えると折れてしまうこともある。解体ミッション開始。松の柱から貫の取り外しを行っていると、柱が捻れていることが判明。松の木はクセが強く長年乾燥が進むと変形しやすいとされている。捻れてしまった松の柱が貫を取り外すための隙間を奪っていた。貫を無理に抜こうとすると老朽化した柱がたちまち折れてしまう。棟梁は即座にもう一方の柱を先に抜くことに決めた。もう一方の柱がなくなれば、貫の角度を傾けられるようになり捻れた柱から抜くことができると考えたのだ。結果、貫は捻れた柱につかえることなく滑らかに抜けた。
熊本城の解体現場に密着。美しく積まれた宇土櫓の石垣は、震災によって、その土台となる部分まで深くダメージを負ってしまっていた。そのため、石垣を解体して元に戻す作業が行われる。石垣の石には一つ一つ番号が振られており、そのままの状態に戻すことが求められる。この日、行われるのは最上段にそびえる角石の吊り上げ。武者返しの強度を保つために石垣の角に積まれた巨大な石。重さは1.6tある。今回、角石を一本づりという方法で吊り上げるという。一般的に平らなものを吊る場合、2本のワイヤーを掛けて吊る2本づりが行われる。しかし、今回の角石は斜めに傾いた状態で積まれているため、2本づりをすると片側だけが先に上がり、角石の舌にある小さな石が割れてしまう可能性がある。石工職人は即座に重心を見抜き、角石をまっすぐ上げることに成功した。
熊本城の解体現場に密着。5か月ぶりに現場を再訪。この日、宇土櫓の中で最も重要な部材を解体するという。それが、松の柱2本。宇土櫓は約400年前に建ったといわれているが、専門家はその創建当初の柱ではないかとみているという。松の柱は経年劣化が激しく大きな亀裂が入っている。さらに、柱には貫という部材が通っていることに加え、梁とも接合しているため取り外しは一筋縄ではいかない。不用意に力を加えると折れてしまうこともある。解体ミッション開始。松の柱から貫の取り外しを行っていると、柱が捻れていることが判明。松の木はクセが強く長年乾燥が進むと変形しやすいとされている。捻れてしまった松の柱が貫を取り外すための隙間を奪っていた。貫を無理に抜こうとすると老朽化した柱がたちまち折れてしまう。棟梁は即座にもう一方の柱を先に抜くことに決めた。もう一方の柱がなくなれば、貫の角度を傾けられるようになり捻れた柱から抜くことができると考えたのだ。結果、貫は捻れた柱につかえることなく滑らかに抜けた。
熊本城の解体現場に密着。美しく積まれた宇土櫓の石垣は、震災によって、その土台となる部分まで深くダメージを負ってしまっていた。そのため、石垣を解体して元に戻す作業が行われる。石垣の石には一つ一つ番号が振られており、そのままの状態に戻すことが求められる。この日、行われるのは最上段にそびえる角石の吊り上げ。武者返しの強度を保つために石垣の角に積まれた巨大な石。重さは1.6tある。今回、角石を一本づりという方法で吊り上げるという。一般的に平らなものを吊る場合、2本のワイヤーを掛けて吊る2本づりが行われる。しかし、今回の角石は斜めに傾いた状態で積まれているため、2本づりをすると片側だけが先に上がり、角石の舌にある小さな石が割れてしまう可能性がある。石工職人は即座に重心を見抜き、角石をまっすぐ上げることに成功した。
住所: 熊本県熊本市中央区古京町1-1
URL: https://www.city.kumamoto.jp/hpkiji/pub/List.aspx?c_id=5&class_set_id=3&class_id=620
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