通勤・通学客や観光客など1日およそ2万7000人が利用する熊本市電。その運転士を目指すの葉、中川太貴さん(26)。中川さんは幼いころから大の電車好き。大学卒業後に一度は半導関連の会社に就職したものの、市電の運転士になる夢を諦めきれず、去年6月交通局の門を叩いた。中川さんも1年間学科と実技試験に挑戦。路上教習などの訓練をつんできた。この日迎えたのは、見極め検定。見極め検定は、営業中の車両で行われる。試験管は3人。それぞれが中川さんの運転と周囲の状況に目を光らせる。終点に到着。すると、急いで反対の運転席へ。折り返し運行の発車準備。乗客が多かった影響で、すでに10分の遅れが発生していた。アナウンスや乗客への対応も評価のポイント。試験開始からおよそ1時間、大きなトラブルもなく交通局に戻ってきた。5時間後、中川さんと同期5人が試験結果を聞くため集まっていた。しかし、当初の予定が変更され、結果は後日言い渡されることになった。中川さんの職員とは違うもう1つの顔は、「撮り鉄」。人一倍市電への思い入れが強い中川さん。試験から3日後、中川さんは念願の運転士に合格。新人運転士の誕生に上司たちも期待を寄せる。
