大分の農業現場では短期間で働くスポットワーカーの活用によって労働力を確保しようとしていた。時給は作業内容や時期で異なり、その日ごとに現金で支払っている。事業は地元の農協と建設会社が共同で行っており、年間のべ4万5000人を集めている。今後コメ作りの現場への投入も見込んでいる。しかし定着する人はまだ多くないという。新規就農者が過去最小となる中、外国人材を今まで以上に活用できないかという試行錯誤も始まっている。農業分野の人材派遣会社は特定技能の在留資格を持った外国人を派遣している。元々の制度では原則通年で同じ農家のもとでしか働けなかったが、4年前にできた特定技能制度では外国人材が様々な農家を渡り歩くことが可能になった。稲作が盛んなインドネシアを訪れた人材派遣会社の幹部は、送り出し機関の担当者から「ヨーロッパは特に人材が不足し給料は日本よりはるかに高い」「英語で通用するし面倒なことがない」と世界の人材獲得競争で日本が劣勢に立たされている現実を告げられた。