15代目の雅浩氏は最初の頃、茶葉を手で触っても分からず、14代目の父親に説明されても理解できなかったという。茶葉を乾燥させる際、保存に適した含水率5%まで下げる。雅浩氏は小学生の頃にはお茶屋になると考えていて、教科書にも登場する狭山茶を父親が作っていることに誇らしさを感じていた。大学卒業後、静岡で2年間修行を積み、実家でも修行を重ねて現当主になった。父の康裕氏は朝、お茶摘みさんに摘み頃の葉っぱを指示するため、深夜3時過ぎに床についた。一方、雅浩氏は荒茶をふるいにかけ、長い葉が本茶、細かい葉はさらに細かく仕分ける。重い葉は芽茶と呼ばれ、味が濃くて上質。本茶と合わせて味を調整する。軽くて細かい葉は粉茶で、お寿司屋などで使われる。本茶もさらに仕分けられ、見た目の良いものが販売用に。本茶を95℃で焙煎し、保存性と香りを高める。設定温度を高めるとほうじ茶になる。半発酵させてから火入れをすると烏龍茶、完全発酵させてから火入れすると紅茶に。今回、35kgの生葉から合計約7.2kgのお茶ができた。
朝6時、雅浩氏は妻の智美さんが用意した朝食を堪能した。作ったお茶は出来栄えの確認のために飲んでいる。父の康裕氏はお茶摘みの指導へ出かけた。完成した新茶は日中に袋詰めされ、店頭に並べられる。
朝6時、雅浩氏は妻の智美さんが用意した朝食を堪能した。作ったお茶は出来栄えの確認のために飲んでいる。父の康裕氏はお茶摘みの指導へ出かけた。完成した新茶は日中に袋詰めされ、店頭に並べられる。