11月。浅田監督の指導は厳しさが増していた。この日は新人戦の2日前。ミーティングで浅田監督は「先が見えません」などと一喝した。この頃杏樹さんはほとんど練習をしていない。大事な新人戦を前に腰を痛めてしまったという。そうした迎えた新人戦。杏樹さんは一度で頭上にバーベルを挙げるスナッチで48kgを失敗。全国大会の目安となるトータル105kgには続くクリーン&ジャークでまだ一度も挙げたことのない59kgの成功が必要だが、杏樹さんは見事成功した。その後も部員たちは次々と自己新記録を更新。キャプテンの侑大さんは89キロ級で優勝した。飯田高校は団体戦5位の結果となった。
新しい年を迎えた珠洲市。侑大さんは親戚の家でお正月を迎えた。仮設住宅で暮らせるようになったが、自宅再建のメドは立っていないとのこと。祭壇にはバースデーケーキ。元日は祖母の誕生日であり命日でもある。この春、3年生4人は全員珠洲を離れて大学に進学し、大学でも重量挙げを続けるという。
新しい年を迎えた珠洲市。侑大さんは親戚の家でお正月を迎えた。仮設住宅で暮らせるようになったが、自宅再建のメドは立っていないとのこと。祭壇にはバースデーケーキ。元日は祖母の誕生日であり命日でもある。この春、3年生4人は全員珠洲を離れて大学に進学し、大学でも重量挙げを続けるという。