能登半島地震の発生から今日で5ヶ月が経ち、建物やレンガ作りの窯に大きな被害が出た伝統工芸品・珠洲焼の窯元で、昨日から仮設の工房の建設が始まった。作品作りは早ければ来年春ごろの再開を目指すという。珠洲焼作家・篠原敬さんは「ようやく一歩前へ進める」などと話した。石川県では仮設住宅の建設が進んでいて、必要とされる個数の7割近くに当たる4443個が完成し、新しい住まいで生活する被災者も増えている。一方で、災害関連死や孤立を防ぐための取り組みが求められていて。石川県は保健師などによる個別訪問のほか高齢者向けに食事や入浴を提供したり、被災者同士が交流したりできる拠点を整備するなどして対策に力を入れていく方針だという。また、液状化の被害が相次いだ富山県では、高岡市など4つの市で地盤対策を検討するためのボーリング調査が進んでいて、今後、地域に適した工法が住民に示される方針だという。発生から5か月となる能登半島地震。政府は対応を検証した報告書の素案をまとめた。この中では、夜間などでも現地の情報を集め、物資の輸送もできる高性能の無人機の活用に加え、道路の復旧手順などを定めた道路啓開計画をあらかじめ作るなど、改善を図っていくとしている。政府はこの素案をもとに詰めの検討を進め、今月中にも正式な報告書をまとめたい考えである。