中国の人民日報では、習近平国家主席が「福州に勤務していた時、琉球館などがあり、琉球との交流の根源が深いことを知った」などと発言したと報じられた。習近平国家主席が就任後、沖縄について、公で言及したのは初めてのことだという。この発言は、1面で紹介されたが、これは異例のことで、玉城知事の訪中を意識したという見方もある。日本と沖縄を分断させる「沖縄カード」を切ることで、日本が台湾問題に関与しないようにしているという見方もある。日本が尖閣諸島を国有化したときにも、中国側は、日本を牽制するカードとして沖縄を持ち出していた。玉城知事は、今年度から地域外交室を新設し、アジア太平洋地域の平和構築に貢献するため、独自の外交を推し進めることが目的だとしている。習近平国家主席の沖縄をめぐる発言について、玉城知事は、今後の交流発展に意欲を示したと受け止めたなどとしている。吉永は、米軍基地などの問題をめぐり、日本政府が寄り添ってくれないなかで、沖縄は、中国と友好や貿易のパイプを独自につないでおくことで、自分たちの身を守ろうとしているなどとし、日本政府の沖縄に対する姿勢を見れば、仕方のないことだなどと話した。末延は、中国が推し進める言論分断が日本にも及ぶ可能性があり、軍事的な衝突よりも言論戦を注視する必要があるなどとし、日本では、抑止力についての議論がなく、そういう状態では危ういなどと話した。