香港でもスパイ行為を規制する「国家安全条例」制定の動きが出ている。香港では、2020年、主に国家の分裂やテロ活動などを取り締まる香港国家安全維持法が施行され、今回審議入りした国家安全条例は、反乱を起こす・国家機密を盗む行為などへの取り締まりをより強化するものとなる。香港記者協会は、「報道の自由を侵害する恐れがある」と遺憾の意を表明している。5日、香港の李家超行政長官が全人代開幕式に出席後、急遽香港へ戻り、8日に香港立法会に条例案を提出した。この異例の前倒し帰還について、時事通信は、中央政府から条例制定を早急に進めるよう指示を受けたと見られている。講談社の近藤大介氏によると、去年3月、習政権3期目発足したときにも条例制定を急ぐと宣言しており、今の香港政府の動きは想定内だという。また、中国は周庭さんのバックにアメリカ諜報機関がいると見ており、香港での影響を遮断するため、統制強化を急いでいるとみられている。スタジオで田中さんは「企業が投資する際にはカントリーリスクを考慮し、中国はそのリスクが高いと判断されたわけですね。規制を見直さないと、中国経済は立ち行かなくなる可能性があります」などと話した。