叡王戦・五番勝負、第5局は山梨県甲府市で行われた。先に部屋に入った挑戦者の伊藤匠七段。待つ相手は将棋界の8大タイトルを持つ藤井聡太八冠。21歳同士の2人が激突する「叡王戦五番勝負」最終局。今回のタイトル戦は異例の混戦となった。第一局は藤井八冠が先勝、その後は伊藤七段が連勝しタイトルに王手をかけた。しかし第4局では藤井八冠が意地を見せ勝負は第5局に突入。負ければ八冠陥落、一方勝てば自身初のタイトルとなる伊藤七段。午前9時に運命の一局が始まった。都内の将棋カフェには勝負を見守ろうと将棋ファンが集まっていた。序盤から藤井八冠がペースを握っていたが、終盤で伊藤七段が優勢になってくると将棋カフェでは伊藤七段の一手に唸る。そして午後6時半頃、ついに藤井八冠が投了。カフェではため息が。伊藤匠新叡王が誕生した。タイトル独占を崩された藤井七冠だが、並行して戦っている棋聖戦では「永世棋聖」をめざし来月1日の対局に臨む。