熊本市南区。今年3月、住友商事グループとJR九州は九州新幹線の高架そばに蓄電池施設、でんきの駅川尻を設置。中にあるのはEVおよそ350台分の中古バッテリー。貯められる電気の容量はおよそ6000キロワットアワー、600世帯が1日に使用できる量。中古バッテリーは住友商事と日産自動車の共同出資会社から調達。去年4月、住友商事とJR九州は合弁会社、でんきの駅を設立。総配電網から電気を受け取って蓄電し電気が必要なときに放電する系統用蓄電池の事業を運営。今年9月から需給調整市場に参入する予定。九州旅客鉄道総合企画本部経営企画部でんきの駅副社長・小島慶太さんは「コロナ禍を受け人流に依存しないサービスに事業の幅を広げる必要が出てきた」とコメント。着目したのは、九州で導入が拡大している太陽光発電を中心とした再生可能エネルギー。でんきの駅川尻の出力はおよそ1500キロワット。今後5年をかけて九州全域に蓄電池施設を設置し5万から6万キロワットまで拡大していく予定。住友商事は今後全国で蓄電池事業を展開、2030年までに総容量200万キロワットアワー、国内最大規模を目指している。蓄電池施設は3タイプ、でんきの駅のように送配電網に接続する系統用蓄電池、再生可能エネルギー発電所併設の蓄電池、工場などに設置される需要家用蓄電池。全国の蓄電池は東京本社で一元管理、AIによってほぼ自動で充電や売電を行う。
山梨・甲府市へ。訪れたのは山梨県が運営する水路式の水力発電所。水路式発電所は川の水を高低差がある場所まで水路で導き流れ落ちる力を利用して発電している。今年1月、山梨県は東京大学初のスタートアップ、エクセルギー・パワー・システムズと組んで新会社を設立。やまなしフレキシビリティカンパニー、YFCを設立。発電所の敷地内に蓄電池設備を設置、水力発電で得た電気を蓄電、需給調整市場にはこの秋から参入する予定。需給調整市場では必要な電力が出力されるまでの応動時間や継続時間などにより5種類の商品があるYFCが狙うのは10秒以内に5分以上出力する一次調整力。蓄電池に電気を溜めておけば瞬時の出力が可能になる。エクセルキー・パワー・システムズCEO・ムセル・マイクさんは「蓄電池を組み合わせることで水力発電で十分は発電ができるようになるまで十分な電力を供給できる」とコメント。蓄電池にためた電気を出力してその後水力発電に切り替えることで一次調整力を10秒以内、5分以上を可能にする。使っているのはニッケル水素蓄電池。円筒形にすることで発生する熱をすみやかに逃せる。設備の中にはニッケル水素蓄電池300戸を収納。小さい容量でコストを抑えながら瞬間的に高出力を実現できるのが強み。プロジェクトは再生可能エネルギーと蓄電池の組み合わせを実証するもの。実証結果をもとに県内の水力発電所への蓄電池設備を検討する。ムセル・マイクさんは蓄電池の利益にについて「蓄電池自体を売るわけではない。自社で蓄電池を設置して運用するサービスで収入を得る」とする。エクセルギーは英国やアイルランドで工場向けにサービスを提供。東京都や山梨県と協力してグリーン水素を使った燃料電池と蓄電池との組み合わせも開発中。ムセル・マイクさんは「今後は東南アジアやオーストラリアなど世界中にビジネスを拡大していきたい」とする。脱炭素化に向けて加速し始めた蓄電池ビジネス。エネルギー供給に革命を起こせるのか。
山梨・甲府市へ。訪れたのは山梨県が運営する水路式の水力発電所。水路式発電所は川の水を高低差がある場所まで水路で導き流れ落ちる力を利用して発電している。今年1月、山梨県は東京大学初のスタートアップ、エクセルギー・パワー・システムズと組んで新会社を設立。やまなしフレキシビリティカンパニー、YFCを設立。発電所の敷地内に蓄電池設備を設置、水力発電で得た電気を蓄電、需給調整市場にはこの秋から参入する予定。需給調整市場では必要な電力が出力されるまでの応動時間や継続時間などにより5種類の商品があるYFCが狙うのは10秒以内に5分以上出力する一次調整力。蓄電池に電気を溜めておけば瞬時の出力が可能になる。エクセルキー・パワー・システムズCEO・ムセル・マイクさんは「蓄電池を組み合わせることで水力発電で十分は発電ができるようになるまで十分な電力を供給できる」とコメント。蓄電池にためた電気を出力してその後水力発電に切り替えることで一次調整力を10秒以内、5分以上を可能にする。使っているのはニッケル水素蓄電池。円筒形にすることで発生する熱をすみやかに逃せる。設備の中にはニッケル水素蓄電池300戸を収納。小さい容量でコストを抑えながら瞬間的に高出力を実現できるのが強み。プロジェクトは再生可能エネルギーと蓄電池の組み合わせを実証するもの。実証結果をもとに県内の水力発電所への蓄電池設備を検討する。ムセル・マイクさんは蓄電池の利益にについて「蓄電池自体を売るわけではない。自社で蓄電池を設置して運用するサービスで収入を得る」とする。エクセルギーは英国やアイルランドで工場向けにサービスを提供。東京都や山梨県と協力してグリーン水素を使った燃料電池と蓄電池との組み合わせも開発中。ムセル・マイクさんは「今後は東南アジアやオーストラリアなど世界中にビジネスを拡大していきたい」とする。脱炭素化に向けて加速し始めた蓄電池ビジネス。エネルギー供給に革命を起こせるのか。