長野県白馬村で外国人観光客と英語で会話するタクシードライバーの片岡和久さん。大阪府出身で白馬村出身の妻との結婚を機に白馬に移住した。当初はペンションの経営を行うなどして生計を立てていたが、約7年前にタクシードライバーに転職。冬の白馬はインバウンドでにぎわう。おととし1年間に村内に宿泊した外国人は、のべ25万人余にのぼった。それに伴って需要が高まっているのが、旅行客の足となるタクシー。多い月には給料が150万円を超えるドライバーもいるそう。片岡さんが勤めるアルピコタクシー大町支社ではハイシーズンには1日約800件ほど配車の問い合わせがある。多い日の売り上げは1日約200万円に上る。繁忙期には別のエリアの営業所から約10人ほどのドライバーが応援に駆けつける。インバウンド需要に対応するため英語での基本的な対応ができるドライバーの養成を行っている。英会話学校と協力し、タクシー業務で使う表現に特化した講座を用意。希望する乗務員が受講する。驚くべき白馬のインバウンド需要には外国人旅行者のニーズをつかもうとする企業努力もあった。