「塞王の楯」で直木賞に輝いた今村翔吾さんは書店が減少する現状に危機感を抱いているという。今村さんは5年生の時に書店で池波正太郎の「真田太平記」を買ってもらったことが歴史小説に没頭するきっかけになったと振り返っている。そして、2019年には九州北部を襲った豪雨のため閉店に追い込まれた佐賀駅構内の書店のオーナーとなり、佐賀之書店と命名している。今村さんは佐賀で行われていた賞がデビューのきっかけとなったのだといい、恩返しの思いもあったという。他にも大阪・箕面市のきのしたブックセンターのオーナーにもなるなど、書店の活力を復活させるために取り組みを続けている。