香川県小豆島でものづくりを続ける1軒さんは、日本で唯一オーダーメイドでヨットを製造する岡崎造船。日本のヨット乗りたちは、あこがれと尊敬を込めて「いつかは岡崎」と口にするという。岡崎造船が作っているのは、ゆったりとした船旅が楽しめるセーリング・クルーザー。創業当初は、木造漁船などを作っていた。1960年代に本格的にセーリング・クルーザーを手掛け始めた。高度成長期には業界も活気づき、多いときには国内で50社ほどが参入。しかしバブル崩壊などをキッカケに次々と廃業。そんな中、岡崎造船を奮い立たせたのはお客さんからかけられた「お前のところが無くなったら船をどこに持っていったらいいんだ」という言葉。全国のオーナーが顔を合わせて直接希望が伝えられるのも国内メーカーならでは。お客さんのオーダーによって職人が手作業で作り上げていく。平均3000~4000万円。オーダーによっては億を超えることもある。それでも新艇の注文は現在約3年待ち。