東京・明治神宮外苑の再開発を巡り樹木の伐採が始まった。事業者側は改めて再開発の意義を訴えた。神宮第二球場跡地では、解体工事などに伴う樹木の伐採、移植が始まった。明治神宮外苑の再開発は、神宮球場などを立て替え、高層ビルを建設する計画。事業者側は今年9月、伐採する樹木の数を124本減らすなど見直し案を公表。先週、都の審議会へ報告し、当初の計画よりも1年遅れての着工となった。しかし現場周辺では、伐採反対派が抗議の声を上げた。これまでにも伐採計画には反対の声が上がっていた。日本イコモスの国内委員会は、事業者側の見直し案は不適切と主張。きょうゲート前には、日本イコモス国内委員会・石川幹子理事の姿が見られた。石川幹子理事は「世界遺産の諮問機関イコモスの委員として、専門家として見させていただきたいと言っているわけで、工事の邪魔をするわけでもない」と述べた。事業者の三井不動産は再開発の意義として、老朽化したスポーツ施設の更新、みどりとオープンスペースの拡張、回遊性の向上、災害への備えを示した。明治神宮外苑の再開発は2036年の完成を目指す。