ペルージャは現在リーグ14勝無敗。チームメイトは世界のトップ選手ばかり。昨シーズンはスーパーカップ、セリエA、コッパイタリア、世界クラブ選手権で4冠。まさに世界最強クラブ。その練習を特別に取材が許された。ウエイトトレーニング施設へ。午前中は様々な種類のウエイトトレーニングを行う。メニューは選手ごとにそれぞれ異なる。トレーナーのSカロッティは「身体が丈夫な選手になる必要がある。今季は欧州チャンピオンズリーグもあるから多くの試合に耐えられる体を作る必要がある」。チームの目標は5冠。午後からはボール練習。コートのすぐそばにいるスタッフがデータ収集。データバレーは試合中に変動する情報を分析。効率の良い戦術を示すシステムで世界のトレンドになっている。練習中も計測。サーブの速度も計測。様々なデータが目の届くところにあるという。石川は「前日の練習の数字のデータが張り出される」。ブロック、サーブ、アタック、ディフェンス、カバーなどあらゆる数字を視覚化。石川は開幕14試合時点スタメンで昨季は9試合、今季は4試合。スタメン数が減少している理由はチームが重視しているデータ サイドアウト率にある。サイドアウト率とは自身のサーブレシーブからチームのポイントとなった確率。石川は「サイドアウト率のデータをみせられて、1位がセメニウクで70%。2位のプロトニツキーが65%、僕で64%」。セメニウク、プロトニツキーを超えないとスタメンに入れない。サイドアウト率を上げるために必要なのがレセプション(サーブレシーブ)。2人はレセプションが上手い。石川も時間がある時は練習しているという。昔は「スタートで足を出していけ」。今は「足を出すな」と言われる、今は腕からスタート。現在の石川は足を動かさず上半身だけを動かす。Aロレンツェッティ監督は「バレーボールは年々変化する。時代に合わせて技術を身につけないといけない。スタメンになるのもそう遠くはない」。石川は「自分たちの改善点、弱点を克服しようと練習しながら戦っているので、なかなか他のチームが勝つのは難しい。気持ちとしてはスタメンでプレーしたい。後半戦からもっとスタメンとの差をつめて超えていきたい」。