宮城県石巻市の大川小学校では東日本大震災の津波で児童と教職員84人が犠牲となった。学校があった釜谷地区ではオオヤマザクラの剪定作業が行われている。作業にあたるのは長野県でオオヤマザクラを育てる戸隠大山桜の会・里野龍平さん(68)。早め早めに傷にならないよう枝ぶりを育てると語る。「手あわせ桜」と名付けられた桜は鎮魂と復興の願いを込めて東日本大震災が発生した2011年の秋から植樹されている。植樹を始めたのは釜谷地区に住んでいた阿部良助さん。大川小学校があったこの辺りは一面桜だったという。阿部さんは大川小学校を襲った津波で2人の孫を亡くしている。2017年には震災後初めての花見を開催した。約300本の桜を植え、成長を見守ることが「自分の生きがい」と話していたが、おととし肺の病気を患い、去年9月に亡くなった。阿部さんが亡くなって初めての本格的な活動となった今年は一緒に活動してきたボランティアが駆けつけた。星野さんは「阿部さんの思いはここで根付いていると思う。2人でやっている気がする」と語った。作業後は近くのカフェで昼食。阿部さんの妻・文子さんら地元の女性たちが調理を担当した。文子さんは夫の意志を継いで守っていきたいと語った。
