年金制度改革法案提出を巡り、昨日自民党は論点整理のため関連法案の週内提出が困難であると野党に伝えた。政府・与党はこれまで年金改革法案を重要広範議案に指定し、14日を法案提出の目処とするなど今国会での提出を目指していた。一昨日の参院予算委では石破総理が「社会保障制度などを選挙・党利党略に利用すれば国民全体が不幸になるもので、謙虚・真摯な姿勢で臨んでいきたい」と述べ、今国会で年金改革法案を審議すると明言していた。今回の急な方針を巡っては法案が基礎年金底上げを目的に厚生年金の積立金を使うことなどが盛り込まれていて、現役世代の負担が増加する懸念が広まり、自民党内からは夏の参院選を見据えて選挙後に法案を提出した方が良いとの声が参院を中心に相次いでいることも関係しているとみられている。