スーパーで販売されるコメの平均価格は前週より17円値上がりした4285円と最高値を更新。きのう備蓄米を5kg2000円程度で販売するため、大手小売業者へのオンライン説明会が行われた。イオン、イトーヨーカドー、楽天など約320社が参加。アイリスオーヤマは最短で来週月曜日には備蓄米を販売できる可能性を示している。きのうスーパーなど大手小売業者を対象に備蓄米の随意契約が始まった。小泉進次郎農林水産大臣はきのう「7社から申請。想定を上回るハイペース」と明かした。きのうドン・キホーテ運営会社PPIH常務執行役員・初山俊也さんは「申請は本日します」とコメント。参加できない業者も、スーパーセルシオ和田町店食品バイヤー・久保田浩二さんは「ハードルの高さを改めて実感した」と話す。備蓄米販売は先着順、アイリスオーヤマは1万トンを購入。大手スーパー・オーケーも申し込み完了、販売価格は仕入れ値が決定してからの判断になるという。政府が明らかにした備蓄米の随意契約は、売り渡し額は60キロ税込1万1556円、店頭で5キロ税込2160円程度で販売されることを想定。数量は30万トン、精米や袋詰は業者側で行う必要がある。契約できるのは年間1万トン以上取り扱う大手小売業者。農水省は対象業者は約50社とみている。条件に達しないスーパーセルシオ大和田町店食品バイヤー・久保田浩二さんは「ハードルの高さを改めて実感した」と話す。今後も通常の銘柄米を販売、備蓄米を販売する他店へ客が流れる不安があるという。石破首相は随意契約による売り渡し申込みの開始について「非常にスピーディーな対応だった」と評価。小泉農水大臣は先週、増産に舵を取り事態の打開を目指す方針を示した。年間120トンのコメを生産するじゅんちゃんファーム・宮本純さんは「非常に厳しい状況の中でどこの生産者も米作りを維持している状況」と本音を漏らした。小泉大臣はきのう「新たな機械の導入支援も必要」とコメントした。自民党内からは「夏の参院選までに3000円台にならなければ選挙戦に大きな影響が出る」と懸念の声もあがる。