東京湾でトラフグが急増している。6年前から漁獲量が増加し、2022年度は過去最高に。東京湾近くの飲食店では数年前まで山口・下関産を使用していたが、トラフグが東京湾で急増していることから近場の業者から直接仕入れ、これまでより約2割安く提供しているという。東京湾に数年前からトラフグの産卵場があることを確認。これが急増の要因と言われている。トラフグの産卵は3月~4月。トラフグに詳しい水産大学校・高橋教授は「産卵時にトラフグは自分が生まれた場所に戻って来る。産卵場への回帰が見られる」と指摘。これまで産卵場は西に多く確認されていたが、海水温の上昇などもあり、東京湾が産卵に適した場所となっている可能性があるという。高橋教授は「フグは海底に卵を生む。海底の砂・粒の大きさが産卵場を決める要因」と指摘。実際に東京湾の海底は小石まじりの砂地になっている。ただ、東京湾のトラフグの生態は分かっていないことも多く、千葉県・神奈川県はトラフグが長期的に取れるか調査中。