円相場が乱高下した29日の外国為替市場で、政府と日銀が5兆円規模で円買いドル買いの介入に踏み切った可能性があることが、日銀の統計からわかった。日銀はきのう、5月1日の当座預金について、為替介入があった場合に資金の動きが反映される財政等要因により、7兆5600億円減るとの見通しを公表。当初の市場予測は2兆円程度の減少で、それに比べると5兆円ほど減少幅が大きく、差額が介入の実施によるものとみられている。財務省・神田財務官は「介入の有無について申し上げることはない」と述べた。現時点で政府は介入の有無を明らかにしていないが、介入していた場合、一日当たりの円買い介入金額として過去最大だった2022年10月21日に迫る水準となる。