加藤出の解説。財務省の神田財務官主催の懇談会「国際収支から見た日本経済の課題と処方箋」の報告書が今週公表された。この会合に参加をした加藤さん。日本経常収支をグラフで紹介し、かつて巨額だった日本の貿易黒字は今や赤字基調になってしまっている。家電や半導体などの凋落、2011年の東北の震災以降原発が止まったので原油や天然ガスの輸入額が大幅に増えてその結果貿易収支は赤字が続きやすい。サービス収支を見ると外国からの旅行者が増えると本来黒字になるがそれを上回っていわゆるデジタル赤字が大きくなっている。経常収支が黒字でいられるのは第一次所得収支の大きな黒字があるから。人口減少の国内より国境の外側への投資を判断する日本企業が多く、おなじく海外企業も日本への投資を敬遠となるといい話ではない。海外へ再投資、円買いが少ない。経常収支が全体として黒字の割に円を買う人がそんなに多くないという状況がある。国債金利上昇を急に暴れ出すというのを抑える、一方で円安を阻止するというのは相反する面がある。まずは過度な金融緩和を修正する必要がある。やりすぎている緩和を少しずつ修正していかないと円安がより加速してしまう恐れはあるなどと「超円安の底流にあるもの」について解説をした。