万里の長城は日中戦争の激戦地のひとつでもあった。ここで中国の男性が調査をつづけたところ旧日本兵とみられる遺骨がみつかった。亡くなったのはどんな人達だったのか。戦後80年の今年この男性が日本を訪ねることにした。楊国慶さんは、去年ふもとの村と協力して万里の長城の戦いを記録する資料館を開いた。当初は中国兵の調査を中心に行っていた楊さんだが、発掘調査を行ううちに6年前旧日本兵の遺骨が複数見つかった。同じ場所からは歩兵第41連隊と刻まれた認識票や「荒木」と刻まれた印鑑も見つかった。楊さんは日本側の資料の調査を始め、先月歩兵第41連隊の拠点とされる広島県福山市を訪ねた。遺骨の身元を調べる際協力したのが歩兵第41連隊の歴史を調査する大田祐介さん。戦没者名簿を取り出し、その中に楊さんが見つけた「荒木」の印鑑の持ち主を見つけた。遺族の男性、八田健さん・裕重さん親子を訪ねた。中国に残された遺骨は日中の間で返還のための交渉が進んでいない。楊さんはいつか遺骨をふるさとの地に返してあげたいと伝え、共に平和を願った。