秋田県内で食品などを運んでいる運送会社。午前6時半過ぎ、届け先の障害者支援施設へ。荷下ろしを終えた後もすぐには出発しない。行なっているのは検品。1つ1つ商品を出しては数が合っているかチェックする。ある店では荷物をバックヤードの入口ではなく店の奥まで運ぶ。場所によっては仕分けなども求められるという。こうした運転以外の作業は届け先の要望に応えるため商慣習としてドライバーが長年行なってきた。ドライバーは「そういうふうに仕事を受け継いできたので疑問に思ったことはないが、奥まで運ぶ数が二桁になってくると大変」と話した。この運送会社では運転以外の作業を減らせないか荷主企業と話し合いを続けている。ところが荷主側も長年の顧客である届け先の要望を無下には出来ないという。社長は「様々な要因でサービスの商慣習が長く続いているものを変えていくのは本当にそこに関わっている人たちと協力していかないと難しい」と話した。