馬場代表の後任を選ぶ日本維新の会の代表選挙。共同代表を務める大阪府の吉村洋文知事、金村龍那衆議院議員、空本誠喜衆議院議員、松沢成文参議院議員の4人が立候補して選挙戦を展開してきた。代表選挙は、党所属の国会議員や地方議員などからなる特別党員およそ850人と、それ以外の一般党員2万5000人余りがそれぞれ1票を投票して争われる仕組みで、きょうの臨時党大会では特別党員の投票が行われた。そして、事前に郵送で投票された一般党員などの票と合わせて開票された結果、吉村氏が8547票、松沢氏が1066票、金村氏が635票、空本氏が492票で吉村氏が新たな代表に選出された。吉村氏は49歳、衆議院議員や大阪市長を経て2019年から大阪府知事を務めていて、おととし党の共同代表に就任した。吉村新代表は記者会見で、共同代表として前原誠司氏を起用したいという考えを明らかにした。また、党三役には若手を起用したいという意向を示した。選挙戦で吉村氏は医療や社会保障制度の改革に切り込むなど党の先頭に立つ決意を強調したが、課題は山積している。先の衆議院選挙では大阪以外では厳しい戦いとなり、比例代表の得票も3年前の前回選挙から3割以上減らすなど、目標とする「全国政党化」は後退を余儀なくされた。これに伴って、改革政党としての国政での存在感が低下するのではないかという懸念も出ている。来年夏の参議院選挙を控え、党勢の回復をどう図っていくのか、吉村氏は早速指導力を問われることになりそう。