衆議院憲法審査会が開かれた。与党側の筆頭幹事を務める自民党の中谷元防衛大臣は緊急事態での国会議員の任期延長についてこれまでの論点を整理した案を示した。この中では大規模な自然災害や感染症のまん延などで広い地域で70日を超えて選挙の実施が困難な場合には、6か月を上限に選挙困難事態と認定して国会議員の任期を延長し最大で通算1年まで延長できるとしている。中谷氏は「今後これをもとに条文化を進めたい。審査会で憲法改正の原案を作り、国会に提出して3分の2以上の賛成をもらう必要がある」と述べ各党に協力を呼びかけた。そのうえで今月23日の会期末で今の国会が閉会したあとも閉会中審査を行うべきだという考えを示した。これに対し野党側の筆頭幹事を務める立憲民主党の逢坂代表代行は「災害に強い選挙の確立については総務大臣や政治改革特別委員長に、国会機能の維持強化については議院運営委員長に検討をお願いすべきであり、今後議論を深めたい」と述べ、憲法を改正しなくても対応できる方策を検討すべきだと主張した。