衆議院選挙で自民、公明両党は、選挙前の勢力から60議席以上減らし、獲得議席が過半数を下回った。石破総理大臣は「国政というのはいっときも停滞が許されない。国民生活を守る、日本国を守る、職責を果たしていきたい」と述べ、続投して連立政権を維持していく考えを示した。自民党は直ちに連立政権の枠組みを広げることは検討せず、野党と政策ごとに一致できる点を探りながらの政権運営を目指す方針で、特別国会の総理大臣指名選挙で石破総理大臣が指名されるよう、水面下で野党側と調整を進めている。また、特別国会の日程を巡り、外交日程なども踏まえ来月中旬までに召集する案を公明党に示していて、野党側と調整がつくかどうかも見極めながら判断することにしている。これに対し、選挙前から50議席を増やした立憲民主党は、野党第1党として総理大臣指名選挙でほかの野党に野田代表に投票するよう協力を求める方針。一方、選挙前の4倍となる28議席を獲得した国民民主党は、玉木代表が、総理大臣指名選挙の対応を巡り自民党から幹事長レベルで接触を受けていると明らかにした。玉木氏は、“党が選挙戦で掲げた政策の実現などにつながると判断した場合は、総理大臣指名選挙でほかの党の党首に投票することもありうる”としている。衆議院選挙の結果を受けて、総理大臣指名選挙での多数派を形成しようとする与野党の動きが活発になっている。