高額療養費制度をめぐり、政府はことし8月から自己負担額の上限を引き上げる方針を決めていたが、再検討に入ることになった。政府は当初、8月から段階的に自己負担額の上限を引き上げる方針を示していたが、患者側が反発。先月と先週に方針を転換していて、きょう「引き上げ自体も含め再検討する」と発表し政府与党内が混乱している。政治部官邸キャップ・平本典昭が解説。混乱の一因は石破総理の心が揺れていること。総理周辺は「総理は凍結していいと思っていた」と証言していたが、先週木曜に石破総理と加藤財務大臣、福岡厚生労働大臣などが協議し政府は「8月は凍結せず予定どおり行う」という方針を決定。このあと石破総理は国会で「制度の持続可能性」を強調したが、再び石破総理の心が揺れた。ある政権幹部は「患者の声や選挙を控えた与党議員の声を聞いて凍結すべきと変化したのかもしれない」と話している。もし見直しとなった場合は「予算の再修正が必要」との指摘もあり、年度内成立が遅れる可能性も出てくる。石破総理はこのあと、患者団体と面会する。