総督府の前では昨日も有権者による大規模な集会が開かれていたが、今日は祭りの後の静けさとなっている。台湾のメディアは、選挙の結果を大々的に報じている。ただ勝利した民進党の頼清徳氏は、過半数は取れず、日本の国会にあたる立法院(議会)でも過半数割れしたため、議会の運営は難しくなる。一方、国民党は第一党となり、立法院の主導権を握る。民衆党は、既存政党への不満を背景に議席数を伸ばし、第三勢力として決定権を握る。当選した頼氏は五月に新総統に就任する。米中との関係、経済対策など、さっそく難しい舵取りを強いられそうだ。一方、今回の選挙結果を受けて中国政府の台湾担当部門は「民進党は島内の主流の民意を代表しておらず、祖国統一の流れを止めることはできない」と牽制した。また中国のSNSには、「中国は一つしかない」というコメントが多く書き込まれ、トレンドの一位となっている。