島根県が2月22日を「竹島の日」に制定してから今年で20年になる。島根県の調査では竹島をめぐる問題について関心があると答えた人が67%以上にのぼり、問題の早期解決を求める声が世代を超えて高まっている。隠岐の島の久見地区は竹島での漁の拠点だった。杉原由美子さん(81)は17年前に東京での小学校教員生活を終えて島に戻ってきた。杉原さんは12年前に絵本「メチのいた島」を出版。「メチ」は竹島周辺に生息していたニホンアシカ。日本人が往来していた頃の島の自然を描いた。杉原さんは竹島のことを知ってもらおうと、小学生への読み聞かせを10年以上続けている。島根大学4年の池渕匠さんは領土問題について学んでいる。去年9月には隠岐の島を訪れ、聞き取り調査を行い、竹島周辺で漁が盛んだったと知った。池渕さんは高校生を相手に竹島に関する特別授業を行った。江戸時代の1660年代の地図を示し、竹島が描かれていることなどを丁寧に説明し、日本がどの国よりも先に経済活動を行っていたとまとめた。