第一生命経済研究所の藤代さんの日経平均予想レンジは32400円~32800円。藤代さんは「米国市場10年金利急上昇となったが、株は持ちこたえてプラス圏で推移したので地合いがいい。しかし昨日、大幅高となった反動が出やすい」などと述べた。注目ポイントは『日本株を救う?PCの買い替え』。藤代さんは「半導体市況の現状は下向き。日本の半導体関連企業は今期、下方修正するところが目立っている。IT関連財の在庫調整は進展が見られていて、日本の鉱工業生産統計で半導体などIT関連財の動向を示す電子部品、デバイス工業を見ると在庫の伸び率がマイナスに転じている。出荷・在庫バランスは好転している。電子部品デバイス工業の生産はスマホ、PCの販売低迷が背景。スマホについては不調が続いているが、PCの買い替え需要に期待している。コロナの初期2020年、在宅勤務の浸透でPC特需が発生。ここで一般的なPCの買い替え時期サイクルを判断すると一部は来年から買い替え時期に突入する。それに加えて生成AIの開発のための高性能半導体、製造装置の需要もあり、半導体市況の好転を促すと予想している。半導体製造装置や部材の広義の半導体で見ると影響は大きい。先週からの株価上昇からの日本株上昇は米長期金利低下によるところが大きいが、以外と市場参加者はこういう明るい兆しに注目しているのではないかと思う」などと述べた。