昨日、千葉県で開かれた叡王戦第4局の前夜祭。タイトル奪取へ静かな闘志を燃やした伊藤匠さん。12年前に伊藤七段を取材していた。将棋を始めたのは5歳の時。きっかけは父親から将棋盤と駒をプレゼントされたこと。将棋教室で伊藤七段を始動した宮田八段は、子供らしからぬ将棋が印象的だったという。2020年にプロ棋士となり、ここ半年余りの間に3つのタイトル戦の挑戦権を獲得した。去年行われた竜王戦では、藤井さんに4連敗で敗北。今年2月に始まった棋王戦は、第1局を異例の引き分けに持ち込んだが、その後3連敗。ところが叡王戦では第2、3局で2連勝。2人の戦いについて三浦弘行九段は、藤井さんと戦いを重ねたことが伊藤さんを成長させたのではと語る。谷川浩司十七世名人は、叡王戦で立会人を務めた時、藤井八冠も同世代とのタイトル戦を楽しんでいるのではと感じたという。