ALS(筋萎縮性側索硬化症)と闘う佐藤仁美さんは2人の子どもをシングルマザーとして育ててきた。現在は息子・謙太郎さんと2人で暮らしている。去年2月、仁美さんは自らの声を録音していた。人工呼吸器をつけると代償として声を失ってしまうため、1000に及ぶ文章を読み、そのデータをもとに自分の声で話すソフトを作っていた。2か月後、完成したソフトが届けられた。去年6月、定期健診で呼吸の検査が行われた。少し症状が進んでいたという。この取材から1年後の今年7月、仁美さんは人工呼吸器をつけ、命をつなぐ選択をした。