約30年前東京湾で初めてサンゴが見つかったが、温暖化による今を取材した。ことし5月、サンゴ専門家の筑波大学下田臨海実験センター助教・アゴスティーニシルバンと共に千葉県鋸南町・勝山沖の東京湾に潜った。海底を埋め尽くすサンゴ。クマノミもいてまるで南国の海のよう。さらに進むと東京湾で最大級のサンゴ群落が見えた。近年急速に面積を広げている。この60年で東京内湾の平均水温は1.4℃上昇しており、シルバンさんは水温上昇により寒さに弱いサンゴが冬を乗り越え数を増やしているとみている。また、水温上昇のため暖かい海の魚が増え、食べ尽くされたことでカジメが減少している。千葉県によるとこの海域では海草が生えた海の森の面積の6割が失われたという。温暖化に東京湾の変化が加速している。