今月、経団連の筒井会長は強い表現で分配の問題意識を語った。そうした中、分配の見直しに取り組み始めている企業がある。パイプ製造・販売を行う大手企業では約2500人が働いている。4年前に最終利益が過去最高を記録し、それ以降一定程度の賃上げを続けてきた。しかし経営陣は従業員に対して業績に見合った還元が十分にできていないと考えていた。分配の割合をみると、ここ数年株主に対しては上昇を続けているのに対し、従業員に対してはほぼ横ばい。しかし賃金は一度上げると下げづらくなり業績の変化に対応するのが難しくなる。そこで福利厚生の一つとして導入したのが、自社株を従業員に付与する制度。従業員が会社の成長を実感することで働く意欲にもつなげようという狙い。人への投資が長期的に会社の成長につながると投資家にも丁寧に説明し理解を得た。
