ドリフト競技の世界最高峰、フォーミュラドリフト。正確に車をコントロールすること、そして横滑りした時のスピードなど迫力も勝敗のポイント。およそ半年にわたり全米8か所で開催される人気のモータースポーツ。大会に今年から参戦した日本人がいる。プロドリフトドライバー・箕輪大也さんは中学3年生。中学生ながら高度な技術で2度表彰台に立つなど、瞬く間に世界のトップクラス入り。早くも現地の観客たちの心をつかんでいる。小さいころから車が好きだった大也さん。ドリフトを始めたきっかけは元プロドリフトドライバーの父・慎治さんへの憧れからだった。米国と日本を行き来する大也さん。拠点は父が経営する埼玉・所沢市にある自動車整備工場。中学生の大也さんが安全に、高いパフォーマンスを発揮できる秘密。それはシミュレーターマシンでの練習にある。毎日2時間の練習を欠かさない。母・昌世さんも現役のプロドリフトドライバー。自身も国内の大会に参戦しながら、米国で戦う息子をサポートしている。一番近くにいる母親と共に成長すること、これが大也さんの飛躍につながっている。母親にアドバイスすることで自分自身の考えの整理にもつながっている。親と子で教え合い高め合う日々。昌世さんも大きな充実感を感じている。この時点で年間ランキング4位につけていた大也。最年少での年間の表彰台に立つため、この日も練習へ。家族一丸となって挑む。大也さんは米国でのこのシリーズの戦いは終わった。初参戦にして年間ランキング4位。惜しくも年間の表彰台には届かなかったが、初参戦した選手で最もランキングが高かったルーキーオブザイヤーを受賞した。