グランスノー奥伊吹の3代目・草野さんは2006年に家業を継ぐと寝る暇を惜しんでスキー場の運営を行っている。東京ドーム約14個分の敷地面積を誇る施設となっていて、今年は人工造雪機などの機材計45台を稼働させ11月22日にオープンとなった。帰宅するのは食事と入浴の時のみで、機材トラブルに対応できるように車内泊を行う日もあるという。雨の日はビニールシートを広げて雪の保護も行っている。草野さんは働いているスタッフにも雪は生活の糧になっているとの理念があるのだといい、18年にわたりスキー場の経営に骨を埋めている。一方で夏は家族でのハワイ旅行も楽しんでいるが、その際も冬の繁忙を想像してしまうことがあるという。増設機を稼働させることで営業日は約1.8倍となっていて、今季は143日の営業が行われる予定だが、キャッシュレス化の推進やレンタルショップの拡充で手ぶらで移動することが可能となっている。電気代も関西電力の提案で水力発電所を設置したことで、スキー場にかかっていた約4000万円の電気代も自給できるようになったという。草野さんは学生時代は建築について学んでいたといい、発電所の測量を自ら行うことで効率の良い発電を実現することで発電の黒字化も実現しているという。